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三國志シリーズ(1~14)別評価とオススメ作品紹介(前編)

三國志シリーズについて

1985年にPC・FCで発売された初代『三國志』から既に30年が経ち、最近ではシリーズ35周年を記念した最新作『三國志14』が発売されました。

コーエー三國志シリーズは「三国時代の君主・または武将となり全国を統一する」というゲームの趣旨を変化させることなく、ゲームシステムや新たな機能を加えながら今日まで続いてきました。

今回は筆者自身が過去に「三國志シリーズがやりたいけどどれが一番面白いんだろう?」、「武将数はどの作品が一番多いんだろう?」と日々検索しながら悩んだ経験を基に、これからこのページに来てくださった方の疑問を解消するべくシリーズ別評価としてまとめてみました。

以下『三國志~』という説明はパワーアップキット(PK)を含んだものとなっています。

評価は1~10段階評価です。

三國志 (評価:なし)

評価:なし

記念すべきシリーズ1作目。

シリーズの基となっているだけに、コマンドやゲームシステム等のゲームの根幹は最新作にまで引き継がれています。

移植なども出ていますが、唯一の現代機レベルのグラフィックである『三國志 TOUCH』は「app store」でしか販売されていないこと、機能も一作目なだけあって後のシリーズに比べ少なく、この記事を参考にされる方にはオススメできないため評価対象から外します。

プレイモード君主プレイのみ
シナリオ数5つ
・董卓打倒(189年)
・曹操の台頭(195年)
・新時代の幕開け(201年)
・孔明の出廬(208)
・三国の時代(215年)
武将数255名
国数58
主な対応機種(太字おすすめ)PC/FC/steam/iOS
備考・1つの城につき1人以上配置しなければ空城に

三國志Ⅱ(評価:3)

評価:3

シリーズ第二作目。(上の画像はスマホ版の三国志2です)

 特徴  : シリーズの根幹となるコマンドの実装

今作では命令できる回数が勢力につき一回から武将一人につき一回へ変更されたことで戦略の幅が広がり、最近のシリーズ作品でも見られる「伏兵」「寝返」「一騎打ち(戦闘開始時のみ)」等のコマンド、計略要素が追加されました。また裏ステータスであるマスクデータや三国時代が追加されたのも今作からです。

問題点:登用コマンドが強力過ぎる、戦闘時行動順が強制 

新要素は内政時、戦闘時でも幅が広がり、世界観やゲームとしての面白さは増えたのですが、「張遼」や「張コウ」といった有能武将を簡単に登用できてしまうといった登用コマンドが強力すぎるため、乱用すればゲームバランスは著しく下がってしまいます。

加えて『三國志Ⅳ』から後の作品で続く戦闘形式と異なり、戦闘時の味方の行動順があらかじめ決められているのはとても不便でした。

これは私が比較的新しいシリーズを先にプレイしていたために抱いた不満点だったのですが、そのような制限が新たな戦略要素を生み出すかと言われればそうでもなく、実際プレイしていると思ったようにユニットを動かせずもどかしく感じます。

またイベントも少なく(美女連環計のみ)演出も簡素であるため、最近のシリーズ作品に慣れてしまった方には少々地味に感じてしまうかもしれません。

 総評  :シリーズの歴史をたどる分には良いが、ボリューム不足

シリーズ2作目ということもあり、イベント数やコマンド等、昨今の三國志シリーズでは当たり前に搭載されている要素が所々物足りないものとなっています。本作をプレイする際はあくまで『KOEI三國志シリーズ』の歴史をたどる意味でのプレイをお勧めしますが、近年ではスマートフォンからもプレイできるため、気軽に三國志を遊ぶ分には良いと思います。

また先ほど画像にも挙げたスマホ版三國志2のレビュー記事も作成しておりますので、もし興味を持たれましたらご参照ください。

プレイモード君主プレイのみ
シナリオ数6つ(アプリ版3つ)
・董卓洛陽を騒がし群星起つ(董卓の横暴) 189年
・群雄割拠し盛んに覇を競う(曹操の雄飛) 194年(アプリ版なし)
・劉備荊州に潜み脾肉を嘆ず(劉備の雌伏) 201年(アプリ版なし)
・曹操華北を制し天下を望む(諸葛亮登場) 208年
・天下三分し関羽荊州を守る(関羽の奮戦) 215年(アプリ版なし)
魏・呉・蜀鼎立し三國成る(三國の鼎立) 220年
武将数352人(前作から+97人)
国数41
新要素・命令の仕様の変更:「国」単位⇒「武将」単位
・戦闘フェイズ:「伏兵」「一騎打ち」「寝返」の追加
・新武将・新君主プレイの実装
・マスクデータの実装(義理・野望・人徳・相性・寿命)
主な対応機種(太字おすすめ)PC/FC/SFC/PS/steam/android&iOS
備考・登用が強すぎる
・戦闘時の行動順固定が不便
・イベント、演出、武将数に乏しい
・アプリ版のシナリオが少ない

三國志Ⅲ(評価:4)

評価:4

 特徴  :武将の個性化(戦技,特性の追加)

今作では諸葛亮が没した後の三国時代末期のシナリオや、DS版からは184年シナリオである黄巾の乱とそれに準ずる武将の追加が行われたことで、シリーズ次回作である『三國志Ⅳ』よりも三国時代末期を楽しむことが可能となっています。

また「戦技」や「特性(DS版のみ)」といった武将ごとの個性化も今作から行われましたこれらの能力は戦闘で発揮されるものばかりですが、数値でしか表現されなかった武将の個性はより多様になったと言えます。

内政コマンドや戦闘時の一騎打ち、計略など、近年発売されているコーエー三國志の基本はこの時点で完成しているように思いました。

問題点:再び戦闘時の行動順が強制 

前作同様、戦闘時の味方の行動順が固定されているため、相変わらず戦闘がやりづらいです。

なお、この「戦闘時の行動順の強制」は次回作である『三國志Ⅳ』から変更となり、自由に選べるようになりました。

 総評  :3作目ながらも充実したゲーム内容ではあるが…

『三国志』『三国志Ⅱ』と比較すれば比較的充実してきたゲーム内容ではあるものの、所々古臭い部分もあり、新しいナンバリングから入った方にとっては不親切である部分も散見されます。

三國志シリーズ初見の方には、個人的に次回作である『三國志Ⅳ』以降をおすすめしたいです。

プレイモード君主プレイのみ
シナリオ数6つ(一部7つ)
・黄巾興りて英雄青雲を抱く(黄巾の乱)  184年 (DS版等のみ)
・帝没し董卓の暴政極まる(反董卓連合軍の結成)  189年
・天下乱れ群雄全土に割拠す(群雄割拠、乱世再び) 194年
・劉備雌伏し、新野に借城す(曹孟徳、覇道を往く) 201年
・臥龍中原に舞い天下を望む(知謀の人、諸葛孔明) 208年
・孫権独立し三国の鼎立成る(劉玄徳、蜀漢を建国) 221年
・姜維、亡き孔明の志を継ぐ(三国鼎立崩壊の予兆) 235年
武将数531人(前作から+179人)
DS版:779人(+248人)
3DS版では更に28名追加
(「国」から「城」への変更)48
 新要素・役職の登場:「軍師・将軍・武官・文官」
・戦略画面のコマンドの細分化
・計略コマンドの追加
・戦闘時の「一騎打ち」がいつでも可能に
主な対応機種(太字おすすめ)PC/SFC/PS/DS/3DS/android&iOS
備考・戦闘時の行動順を規定され不便
・戦技の追加による武将の個性化
・DS版以降は末期武将が増え賑やかに

三國志Ⅳ(評価:8)

評価:8

 特徴  :「捕虜」の導入、戦闘時の行動順が自由に

本作を高く評価する大きな理由は「捕虜の導入です。以降の作品でも「捕虜の概念は『三國志Ⅸ・11・14』でも登場していますが、それ以外のナンバリングでは「登用or解放or処断」の選択肢のみで捕虜として捕らえたままにして帰還することは出来ませんでした。

そのため敵国の君主はおろか通常の武将さえも最終拠点での登用に失敗した時は「解放(在野武将になり登用不可)」or「処断」しかなく、脅威となり得る武将は切り捨てるか、または登用が成功するまでリセット&ロードを繰り返すしかありませんでした。

ですが今作から導入されたこの「捕虜」の登場によって、そのような登用に失敗した際の面倒がなくなり、身代金など相手国との交渉材料として活用したり、また登用に失敗した武将をキープしておくことが出来るようになりました(君主は相変わらず捕虜にはできませんが…)。

また戦闘技能のみだった前作と比べ、今作では更に「外交」「情報」「人材」「製造」といった内政に関わる特技も追加され、これによって文官寄りの武将はもとよりステータスの低い武将にも活躍の機会が与えられることになりました。

加えて放浪軍が本作から導入されました。

今作における放浪軍は、城を持たないものの武将を連れていくことができ、どの勢力も所有していない空城などで旗揚げすることが可能となっています。

そのため、激戦区である中央付近(中原)を避け拠点を移すということもでき、勢力としての生存率を上げるとともに選択の幅を広げる事にも一役買っています。

問題点:「埋伏」が強力過ぎる 

今作における「埋伏」では、忠誠が95以上であればだれでも実行でき、「能力の高い武将(=名の知られている武将)の埋伏成功率が低い」、という後のシリーズでは当然の仕様が無いため、人材のみ豊富な状況である208年の劉備軍が、曹操軍と対等に渡り合うことが可能となってしまっています。

弱小勢力が大勢力と渡り合えるという意味では面白いですが、やや非現実的な攻略法であるため、本作における問題点として挙げました。

 総評  :革新的コマンド「捕虜」の登場と、分かりやすいゲーム内容の良作

「捕虜」ができること、グラフィックもDS版であれば見劣りなくカジュアルな画風で、難易度も比較的低いので初めての方にもオススメできる作品です。

プレイモード君主プレイのみ
シナリオ数・「奸雄、天下を統一す」189年6月(PK版)
・「董卓、都洛陽を制す」189年12月
・「大陸荒廃し三雄立つ」190年(PK版)
・「飛将軍、中原に舞う」194年
・「劉備、新野に雌伏す」201年
・「臥龍、赤壁に飛翔す」208年
・「漢朝滅び三國鼎立す」221年
・「蛮王、南北で蜂起す」225年(PK版)
・「巨星、五丈原に堕つ」235年
【DS版】
・「董卓、都洛陽を制す」189年12月
・「飛将軍、中原に舞う」194年11月
・「劉備、新野に雌伏す」201年10月
・「臥龍、赤壁に飛翔す」208年9月
・「漢朝滅び、三國鼎立す」221年4月
・「巨星、五丈原に堕つ」235年2月
武将数約450人{前作に比べ三國志末期武将が減少(-80人)}
DS版:約600人
城数42
新要素・「捕虜」の概念の登場
・特殊技能の追加(ステータス値以外での武将の個性化)
・「異民族」の登場
主な対応機種(太字おすすめ)PC/SFC/PS/SS/GBA/DS/steam
備考「捕虜」コマンドの登場
・内政を含む特技の追加による更なる武将の個性化
・1つの城につき1人以上配置しなければ空城に

三国志Ⅴ(評価:9)

評価:9

 特徴&問題点  :「名声」「陣形」の導入と「英雄バトルロード」 

本作の大きな特徴は「名声」と「陣形」、そして本編とは別の「英雄バトルロード」(DS,3DS版のみ)です。

名声

名声」とはその国の評価点のようなもので、善政、領土拡大、評定での目標達成によって上げることができ、その名声が一定値を超えることで1ターンの間に行うことのできる「命令数」を増やすことが出来るようになるというものです。

勢力拡大にともなって必要となる命令数は増えていくため、ゲームとしては必然的に善政を行うよう心がける必要があるのですが、董卓といった暴君プレイでは名声が一向に上がらないため延々と初期命令数でやりくりすることになり、勢力が拡大すると手が回らなくなるといった問題も起きてしまいます。

また、今作では引き抜かれないようにするために必要な忠誠度の水準が高く、ゲーム開始時は基本的に褒美を与えて忠誠を上げる事から始めなければいけません。

そのため大勢力でスタートする際には多くの武将の忠誠を軒並み上げていく必要があるのですが、ゲーム開始時は名声の初期値が低い為どうしても手が足りず、結果的に引き抜かれてしまうということが多々あります。(最高難易度の場合)

これら問題点がないとは言えない仕様ですが、「その国の名声によって命令数が変わる」という試み自体はシリーズの中でも異色の要素であり、無駄な動きはできないという緊張感にも繋がるため一長一短だと考えています。

陣形

そして本作が評価される大きな理由は次の「陣形」を用いた戦闘要素にあります。

陣形」は全13種類(3DS版では16種類)あり、各武将ごとに2~4つ所持しています。そして陣形は戦闘において様々な補正や特技を付与し、例えば平地型陣形「魚鱗(ぎょりん)」は最高の攻撃力を持ち、「突撃」コマンドを使うことができます。また平地型陣形「方円(ほうえん)」は最高の防御力と方向による被ダメージ差がないのが特徴としてあり、これら陣形を用いた戦闘こそが本作の醍醐味となっています。

しかしこの戦闘にも問題点があり、それは戦闘時減少する兵数が(多い時は1万と)余りにも多いこと、現実味に欠けるということです。

前作までの戦闘では、1度の攻撃で2000~3000の兵力を削るのが限界でした。加えて徴兵にも大きなペナルティはなかったため大した問題はなかったのですが、今作では1度の攻撃で1万の兵が減少することがあります。また今作は「募兵」と「徴兵」にコマンドが分かれており、「募兵」では必要な金が多いものの民忠の減少が少なく、反対に「徴兵」では必要な金は少ないものの民忠の減少が大きいという仕様になっています。

そのため命令数に限りのある中で「巡察」コマンドによる民忠を上げることはなかなか出来ず、結果として名声を下げないためにも募兵コマンドを用いる必要があるのですが、戦闘ではその数値の減少がかなり大味なために兵が簡単に溶けてしまい、辟易としてしまいます。

ですが反対に、こちらからの攻撃でも大きなダメージを与えることができるため、結局ゲームとしての大胆さを求めるか、リアリティを求めるかという好みの問題なのかなとも思います。

英雄バトルロード

最後に「英雄バトルロード」ですが、これは武将を集めてバトルを繰り返し、天下統一を目指す」というゲームモードで、『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズのようなゲーム内容だと考えてもらえれば分かりやすいかと思います。

各ステージごとに獲得可能な有能武将を集めて育成しながら進めていけるので、本編とはまた違った遊び方が出来てとても面白かったと記憶しています。

 総評  :三國志シリーズにおける一つの完成形

三國志シリーズのオススメを訊かれると必ず候補に挙がるのが『三國志V』と『三國志Ⅸ』ですが、戦闘要素をより強めた本作は、「捕虜」はないもののDSや3DSなどの携帯ゲーム機で遊ぶ三國志作品としては『三國志DS2』に劣らない良作です。

グラフィックや武将、「英雄バトルロード」が追加されたDS、もしくは3DS版でのプレイをおすすめします。

プレイモード君主プレイのみ
シナリオ数全16(PK,DS版は12/3DS版のみ16)
・黄巾の乱 184年1月              【3DS版のみ】
・放浪の賢聖 184年5月(PK版)   ・黄巾と南漢187年8月
・黄巾と南漢 187年8月(PK版)   ・呂布討伐戦 198年
・洛陽炎上 189年12月             ・五路侵攻戦 223年
・曹操の台頭 196年9月            ・信長転生
・官渡の戦い 200年1月(PK版)   ・覇王袁紹(有料)
・河北の嵐 201年10月
・臥龍出淵 208年11月
・劉備入蜀 213年5月(PK版)
・三国鼎立 219年7月
・星落五丈原 234年9月
武将数約500人
DS版:約650人(オリジナルから+153人)
3DS版:約800人
城数47
新要素・戦闘における「陣形」の導入
・コマンド使用回数に関わる「名声」の導入
・新モード「英雄バトルロード」の登場
主な対応機種(太字おすすめ)PC/PS/SS/PSP/DS/3DS/steam
備考・再び戦闘に特化した特殊能力への変更
・「捕虜」制度がなくなる

三國志Ⅵ (評価:4)

評価:4

 特徴  :武将の「夢」 と初のセミリアルタイム戦闘

本作の特徴は、武将ごとに付けられた「夢」と言われる個性と、行動をあらかじめ指定しておくことで戦闘が進むセミリアルタイム形式と呼ばれる戦闘です。

まず武将一人一人が持つ「夢」ですが、これはその武将における行動の指針を表すもので、自分の好きな分野での命令がされた場合忠誠が上がり、反対に嫌いな分野での命令が下された場合忠誠が下がるというものになっています。

前作までは内政、戦争で用いる「特技」によって武将毎の個性を表現していましたが、今作では、性格と言えるような内面的な肉付けがされているのが特徴です。

セミリアルタイム形式の戦闘

また戦闘は後のシリーズである『三國志Ⅸ』でも見られるような半オート戦闘となっており、3日間の行動をあらかじめ設定することで戦闘が進むようになっています。

とはいっても、『三國志Ⅸ』や『三國志11』のように戦略マップと戦闘マップが一体となった1枚マップ上で戦闘が行われるわけではなく、前作までのような戦闘マップに移ってのものです。

その他

人徳
各勢力の君主はそれぞれ「人徳」と呼ばれるものを持っており(『三國志Ⅱ』の信用値のようなもの)、この数値が低いと登用や外交で悪影響がある他、全土から計略をかけられてしまう(問題点にて後述)

年齢によって能力が推移(『三國志11』では顔グラまで変化)

「投獄(三國志Ⅳの「捕虜」)」が可能
『三國志V』で消滅した「捕虜」が「投獄」となって帰ってきました。
今作では1年以内に処遇を決める必要があり、それが前述した人徳と大きく関わることになります。(問題点にて後述)

のちのシリーズでも登場するショートシナリオが初登場
ある条件を満たすことをクリア目標とするプレイ時間短めのシナリオで、中盤からダレることなくプレイできます。(筆者はこういったショートモードは苦手です)

問題点:新要素「夢」と「人徳」による弊害

その1延々と続く配下武将へのご機嫌取り

普通にプレイしていると配下武将の忠誠度が低下していくため、勢力拡大による武将数の増加に伴い、「会見」によって配下武将の不満を下げる作業の頻度が増していきます。本作における君主が「カウンセラー」「セラピスト」と言われるゆえんでもあり、延々と会見を行う必要があります。

 その2:人徳が低いことのデメリット

まず一つに「登用」に応じてくれにくくなります。ゲーム開始時はこの人徳が低い為なかなか登用が成功せず、終始人材不足にあえぐことになります。
2つに、他勢力からの計略の集中砲火を受けることになります。

人徳が低いことのデメリットは大きく、必然的に上げざるを得ないため、戦闘で武将を捕まえても「投獄」の仕様上あえて開放することで人徳を上げていくことも視野に入れておく必要があります。

その他:武将を個性付ける要素の減少

『三國志Ⅳ』では内政的な「特技」が、『三國志V』では戦闘に特化した「特技」や「陣形」が追加されましたが、今作では「夢」という個性が登場したことでそれ以外の要素がほとんどなくなってしまいました。

このように三國志シリーズは過去のシリ―ズで作り上げた要素をあまり継承しない傾向にあり、複雑にならず新鮮味がある反面、完全版といえる作品が登場しない要因ともなっています。

 総評  :新たな試みとしては評価できるが今一歩足らず…

武将の「能力」だけでなく武将の人格にまで焦点を当てた本作の試みは良いと思う反面、その要素が今まであった要素を無くし、更にゲームのテンポを崩す要因にもなっていることから純粋に評価することはできませんでした。

前作『三國志V』の完成度が高かったこともあってか、今作では一風変わったゲーム性に、次回作『三國志Ⅶ』では武将プレイという方向にシフトしていくことになります。

プレイモード君主プレイのみ
シナリオ数黄巾の乱 184年2月
董卓の野望 189年12月
群雄割拠 194年10月
河北争乱 200年2月
臥龍と鳳雛 207年3月
漢中王劉備 219年7月
星落五丈原 234年9月
董太師誅殺 192年4月(PK版)
入蜀 210年1月(PK版)
昭烈帝崩御 223年5月(PK版)
武将数520人(正史からの武将が初めて追加)
新要素武将の個性を表す「夢」
セミリアルタイム戦闘(3日間の行動を予め指定)
ショートシナリオの登場
武将の成長(成人から老化まで)
主な対応機種(太字おすすめ)win/PS/PSP/steam
備考『三國志Ⅳ』でもあった「捕虜」が「投獄」として登場
・一騎打ちにプレイヤーが初めて介入可能に
・「正史」からの武将が初めて登場
過去作にあった「特技」が軒並み排除
・延々と続く「会見」

三國志Ⅶ(評価:5)

評価:5

 特徴  :シリーズ初の「武将プレイ」で三國志の時代を堪能

本作『三國志Ⅶ』では、シリーズ初の「武将プレイ」ができるようになりました。そのため武将の一人となって三国志の時代を生きるという、君主プレイの目的である「中国全土を統一する」以外の目的を持ってプレイすることが可能となっているのが特徴です。

 とにかく自由なプレイが可能

君主プレイでは「内政」「外交」「戦争」という今までのシリーズと同じような行動ができますが、そのすべてが「中国全土を統一する」という目的のためでした。

一方武将プレイではその義務はなく、鍛錬に励んだり、滅亡しそうな自国の君主を見捨てて相手の勢力へ寝返ったりということができるため、死ななければ何をしても良いという自由さがあります。もちろん自国の君主のために尽くすことも可能です。

次回作『三國志Ⅷ』よりも優れた点がある

次回作に当たる『三國志Ⅷ』は、本作『三國志Ⅶ』のバージョンアップと言われるほど似た作品ですが、改善点のほか問題と思われる部分もあるため、一概に『三國志Ⅷ』の方が良いとは言えないのが実情です。以下『三國志Ⅶ』の方が優れていると思われる点です。

・『三國志Ⅶ』では必中攻撃だった「特技」が『三國志Ⅷ』では習得度により命中率が変化、敵AIには命中率補正があるため不平等であると不評

・『三國志Ⅷ』での追加要素が軒並み調整不足なため、全体的に上手く収まっている今作の方が良い

問題点: どの武将プレイでも同じようなゲーム展開に

シリーズでも新しい『三國志13PK』では、商人としてのプレイや、暗殺業、定住地を持たない勢力など在野武将として多彩なプレイスタイルが可能ですが、本作の在野状態でのプレイには鍛錬と親交を深める以外にはありません。

またイベントも少なく、仕官プレイでも同じようなゲーム展開になるためロールプレイによる脳内補完にも限界があります。

加えて本作では武将プレイを売りにしているためか、他のナンバリングと差別化できるような君主プレイでの面白みがあるわけでもありません。あくまでおまけといった感じです。

 総評  :シリーズ初の試みとしては問題点の少ない作品

現在ではより武将プレイに幅を持たせた『三國志13PK』の存在や、バージョンアップ版に相当する『三國志Ⅷ』の存在によって影の薄くなりがちな『三國志Ⅶ』ですが、当時としてはかなりの衝撃を持って迎えられた作品だと思います。

現在でこそボリュームやグラフィックの問題からプレイの候補には入りずらいですが、シリーズ初の試みとしては問題点も少なく、PSPで三國志の武将プレイをする際には良いのではないでしょうか。

プレイモード君主プレイ/武将プレイ
シナリオ張角乱を起こし黄旗翩翻す 184年3月(PS2版以降)
豹狼帝都を制し漢室衰亡す 189年12月
飛将中原に舞い天下騒乱す 194年10月
鉄騎渡河し官渡に大戦興る 200年3月
臥竜飛翔し赤壁に長江燃ゆ 207年10月
皇叔西蜀を制し天下三分す 217年2月
丞相託孤を受け自ら出陣す 225年3月
司馬専権し淮南に義臣起つ 257年3月
天子奉戴し魏武の強始まる 197年1月(PS版以降)
群雄競いて荊州に覇を争う 209年2月(PS版以降)
—————PK版———————-
先王允と謀り相国を弑す 192年(PK版)
本初中道に死して後継争う 202年(PK版)
錦馬超東進し姦雄と対峙す 211年(PK版)
蜀漢南征を終え祁山を狙う 227年(PK版)
丞相没し姜維五丈原を退く 234年(PK版)
武将数520人
PS2,PSP版:538人(+18人)
新要素・武将プレイとそれに関わる要素
主な対応機種(太字おすすめ)PC/PS/PS2/PSP/steam
備考・戦争前の評定における計略が多彩
・『三國志Ⅳ』のような野戦と籠城戦の2段階戦闘が可能
・『三國志Ⅷ』よりも安定したゲームバランス
・『三國志Ⅷ』と比べ鍛錬によるステータス上昇の限界点が無い(上限100)

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