KOEI(コーエー)三國志シリーズについて
1985年にPC・FCで発売された初代『三國志』から既に30年が経ち、最近ではシリーズ35周年を記念した最新作『三國志14』が発売されました。
コーエー三國志シリーズは「三国時代の君主・または武将となり全国を統一する」というゲームの趣旨を変化させることなく、ゲームシステムや新たな機能を加えながら今日まで続いてきました。
今回は筆者自身が過去に
「三國志シリーズがやりたいけどどれが一番面白いんだろうか」とか
「武将数はどの作品が一番多いんだろう」
と日々検索しながら悩んだ経験を基に、これからこのページに来てくださった方の疑問を解消するべくシリーズ別評価を10点満点でまとめました。
結論から言うと10点満点の作品はありません(笑)
以下『三國志○○』という説明はパワーアップキット(PK)を含んだものとなっています。
三國志 (評価:なし)
評価:なし
記念すべきシリーズ1作目。
シリーズの基となっているだけに、コマンドやゲームシステム等のゲームの根幹は最新作にまで引き継がれています。
移植なども出ていますが、唯一の現代機レベルのグラフィックである『三國志 TOUCH』は「app store」でしか販売されていないこと、機能も一作目なだけあって後のシリーズに比べ少なく、この記事を参考にされる方にはオススメできないため評価対象から外します。
対応機種についてですが、ファミコン版でのプレイはお勧めできませんのでWindows版かIOS版をお勧めします。
AmazonではWindows版のオンラインコードに限り、取り扱っているようです。
プレイモード | 君主プレイのみ |
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シナリオ数 | 5つ ・董卓打倒(189年) ・曹操の台頭(195年) ・新時代の幕開け(201年) ・孔明の出廬(208) ・三国の時代(215年) |
武将数 | 255名 |
国数 | 58 |
主な対応機種 | Win/FC/iOS |
備考 | ・1つの城につき1人以上配置しなければ空城に |
三國志Ⅱ(評価:3)
評価:3
シリーズ第二作目。(上の画像はスマホ版の三国志2です)
特徴: シリーズの根幹となるコマンドの実装
今作では命令できる回数が勢力につき一回から武将一人につき一回へ変更されたことで戦略の幅が広がり、最近のシリーズ作品でも見られる「伏兵」「寝返」「一騎打ち(戦闘開始時のみ)」等のコマンド、計略要素が追加されました。また裏ステータスであるマスクデータや三国時代が追加されたのも今作からです。
問題点:登用コマンドが強力過ぎる、戦闘時行動順が強制
新要素は内政時、戦闘時でも幅が広がり、世界観やゲームとしての面白さは増えたのですが、「張遼」や「張コウ」といった有能武将を簡単に登用できてしまうといった登用コマンドが強力すぎるため、乱用すればゲームバランスは著しく下がってしまいます。
加えて『三國志Ⅳ』から後の作品で続く戦闘形式と異なり、戦闘時の味方の行動順があらかじめ決められているのはとても不便でした。
これは私が比較的新しいシリーズを先にプレイしていたために抱いた不満点だったのですが、そのような制限が新たな戦略要素を生み出すかと言われればそうでもなく、実際プレイしていると思ったようにユニットを動かせずもどかしく感じます。
またイベントも少なく(美女連環計のみ)演出も簡素であるため、最近のシリーズ作品に慣れてしまった方には少々地味に感じてしまうかもしれません。
総評:シリーズの歴史をたどる分には良いが、ボリューム不足
シリーズ2作目ということもあり、イベント数やコマンド等、昨今の三國志シリーズでは当たり前に搭載されている要素が所々物足りないものとなっています。本作をプレイする際はあくまで『KOEI三國志シリーズ』の歴史をたどる意味でのプレイをお勧めしますが、近年ではスマートフォンからもプレイできるため、気軽に三國志を遊ぶ分には良いと思います。
また先ほど画像にも挙げたスマホ版三國志2のレビュー記事も作成しておりますので、もし興味を持たれましたらご参照ください。
プレイモード | 君主プレイのみ |
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シナリオ数 | 6つ(アプリ版3つ) ・董卓洛陽を騒がし群星起つ(董卓の横暴) 189年 ・群雄割拠し盛んに覇を競う(曹操の雄飛) 194年(アプリ版なし) ・劉備荊州に潜み脾肉を嘆ず(劉備の雌伏) 201年(アプリ版なし) ・曹操華北を制し天下を望む(諸葛亮登場) 208年 ・天下三分し関羽荊州を守る(関羽の奮戦) 215年(アプリ版なし) ・魏・呉・蜀鼎立し三國成る(三國の鼎立) 220年 |
武将数 | 352人(前作から+97人) |
国数 | 41 |
新要素 | ・命令の仕様の変更:「国」単位⇒「武将」単位 ・戦闘フェイズ:「伏兵」「一騎打ち」「寝返」の追加 ・新武将・新君主プレイの実装 ・マスクデータの実装(義理・野望・人徳・相性・寿命) |
主な対応機種 | Win/FC/SFC/PS/android&iOS |
備考 | ・登用が強すぎる ・戦闘時の行動順固定が不便 ・イベント、演出、武将数に乏しい ・アプリ版のシナリオが少ない |
三國志Ⅲ(評価:4)
評価:4
特徴:武将の個性化(戦技,特性の追加)
今作では諸葛亮が没した後の三国時代末期のシナリオや、DS版からは184年シナリオである黄巾の乱とそれに準ずる武将の追加が行われたことで、シリーズ次回作である『三國志Ⅳ』よりも三国時代末期を楽しむことが可能となっています。
また「戦技」や「特性(DS版のみ)」といった武将ごとの個性化も今作から行われました。これらの能力は戦闘で発揮されるものばかりですが、数値でしか表現されなかった武将の個性はより多様になったと言えます。
内政コマンドや戦闘時の一騎打ち、計略など、近年発売されているコーエー三國志の基本はこの時点で完成しているように思いました。
問題点:再び戦闘時の行動順が強制
前作同様、戦闘時の味方の行動順が固定されているため、相変わらず戦闘がやりづらいです。
なお、この「戦闘時の行動順の強制」は次回作である『三國志Ⅳ』から変更となり、自由に選べるようになりました。
総評:3作目ながらも充実したゲーム内容ではあるが…
『三国志』『三国志Ⅱ』と比較すれば比較的充実してきたゲーム内容ではあるものの、所々古臭い部分もあり、新しいナンバリングから入った方にとっては不親切である部分も散見されます。
三國志シリーズ初見の方には、個人的に次回作である『三國志Ⅳ』以降をおすすめしたいですが、もしプレイを検討されるなら3DS版が良いかと思います。
(DSをお持ちならばDS版でも全然大丈夫です)
プレイモード | 君主プレイのみ |
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シナリオ数 | 6つ(一部7つ) ・黄巾興りて英雄青雲を抱く(黄巾の乱) 184年 (DS版等のみ) ・帝没し董卓の暴政極まる(反董卓連合軍の結成) 189年 ・天下乱れ群雄全土に割拠す(群雄割拠、乱世再び) 194年 ・劉備雌伏し、新野に借城す(曹孟徳、覇道を往く) 201年 ・臥龍中原に舞い天下を望む(知謀の人、諸葛孔明) 208年 ・孫権独立し三国の鼎立成る(劉玄徳、蜀漢を建国) 221年 ・姜維、亡き孔明の志を継ぐ(三国鼎立崩壊の予兆) 235年 |
武将数 | 531人(前作から+179人) DS版:779人(+248人) 3DS版では更に28名追加 |
城数(「国」から「城」への変更) | 48 |
新要素 | ・役職の登場:「軍師・将軍・武官・文官」 ・戦略画面のコマンドの細分化 ・計略コマンドの追加 ・戦闘時の「一騎打ち」がいつでも可能に |
主な対応機種(太字おすすめ) | Win/SFC/PS/DS/3DS/android&iOS |
備考 | ・戦闘時の行動順を規定され不便 ・戦技の追加による武将の個性化 ・DS版以降は末期武将が増え賑やかに |
リメイク版(上から順におすすめ)
原作
三國志Ⅳ(評価:8)
評価:8
特徴:「捕虜」の導入、戦闘時の行動順が自由に
本作を高く評価する大きな理由は「捕虜」の導入です。以降の作品でも「捕虜」の概念は『三國志Ⅸ・11・14』でも登場していますが、それ以外のナンバリングでは「登用or解放or処断」の選択肢のみで捕虜として捕らえたままにして帰還することは出来ませんでした。
そのため敵国の君主はおろか通常の武将さえも最終拠点での登用に失敗した時は「解放(在野武将になり登用不可)」or「処断」しかなく、脅威となり得る武将は切り捨てるか、または登用が成功するまでリセット&ロードを繰り返すしかありませんでした。
ですが今作から導入されたこの「捕虜」の登場によって、そのような登用に失敗した際の面倒がなくなり、身代金など相手国との交渉材料として活用したり、また登用に失敗した武将をキープしておくことが出来るようになりました(君主は相変わらず捕虜にはできませんが…)。
また戦闘技能のみだった前作と比べ、今作では更に「外交」「情報」「人材」「製造」といった内政に関わる特技も追加され、これによって文官寄りの武将はもとよりステータスの低い武将にも活躍の機会が与えられることになりました。
加えて放浪軍が本作から導入されました。
今作における放浪軍は、城を持たないものの武将を連れていくことができ、どの勢力も所有していない空城などで旗揚げすることが可能となっています。
そのため、激戦区である中央付近(中原)を避け拠点を移すということもでき、勢力としての生存率を上げるとともに選択の幅を広げる事にも一役買っています。
問題点:強力過ぎる「埋伏」
今作における「埋伏」では、忠誠が95以上であればだれでも実行でき、「能力の高い武将(=名の知られている武将)の埋伏成功率が低い」、という後のシリーズでは当然の仕様が無いため、人材のみ豊富な状況である208年の劉備軍が、曹操軍と対等に渡り合うことが可能となってしまっています。
弱小勢力が大勢力と渡り合えるという意味では面白いですが、やや非現実的な攻略法であるため、本作における問題点として挙げました。
総評:革新的コマンド「捕虜」の登場と、分かりやすいゲーム内容の良作
「捕虜」ができること、グラフィックもDS版であれば見劣りなくカジュアルな画風で、難易度も比較的低いので初めての方にもオススメできる作品です。
プレイモード | 君主プレイのみ |
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シナリオ数 | ・「奸雄、天下を統一す」189年6月(PK版) ・「董卓、都洛陽を制す」189年12月 ・「大陸荒廃し三雄立つ」190年(PK版) ・「飛将軍、中原に舞う」194年 ・「劉備、新野に雌伏す」201年 ・「臥龍、赤壁に飛翔す」208年 ・「漢朝滅び三國鼎立す」221年 ・「蛮王、南北で蜂起す」225年(PK版) ・「巨星、五丈原に堕つ」235年 【DS版】 ・「董卓、都洛陽を制す」189年12月 ・「飛将軍、中原に舞う」194年11月 ・「劉備、新野に雌伏す」201年10月 ・「臥龍、赤壁に飛翔す」208年9月 ・「漢朝滅び、三國鼎立す」221年4月 ・「巨星、五丈原に堕つ」235年2月 |
武将数 | 約450人{前作に比べ三國志末期武将が減少(-80人)} DS版:約600人 |
城数 | 42 |
新要素 | ・「捕虜」の概念の登場 ・特殊技能の追加(ステータス値以外での武将の個性化) ・「異民族」の登場 |
主な対応機種(太字おすすめ) | Win/SFC/PS/SS/GBA/DS/ |
備考 | ・「捕虜」コマンドの登場 ・内政を含む特技の追加による更なる武将の個性化 ・1つの城につき1人以上配置しなければ空城に |
リメイク版(おすすめ)
原作
三国志Ⅴ(評価:9)
特徴&問題点:「名声」「陣形」の導入と「英雄バトルロード」
本作の大きな特徴は「名声」と「陣形」、そして本編とは別の「英雄バトルロード」(DS,3DS版のみ)です。
名声
「名声」とはその国の評価点のようなもので、善政、領土拡大、評定での目標達成によって上げることができ、その名声が一定値を超えることで1ターンの間に行うことのできる「命令数」を増やすことが出来るようになるというものです。
勢力拡大にともなって必要となる命令数は増えていくため、ゲームとしては必然的に善政を行うよう心がける必要があるのですが、董卓といった暴君プレイでは名声が一向に上がらないため延々と初期命令数でやりくりすることになり、勢力が拡大すると手が回らなくなるといった問題も起きてしまいます。
また、今作では引き抜かれないようにするために必要な忠誠度の水準が高く、ゲーム開始時は基本的に褒美を与えて忠誠を上げる事から始めなければいけません。
そのため大勢力でスタートする際には多くの武将の忠誠を軒並み上げていく必要があるのですが、ゲーム開始時は名声の初期値が低い為どうしても手が足りず、結果的に引き抜かれてしまうということが多々あります。(最高難易度の場合)。
これら問題点がないとは言えない仕様ですが、「その国の名声によって命令数が変わる」という試み自体はシリーズの中でも異色の要素であり、無駄な動きはできないという緊張感にも繋がるため一長一短だと考えています。
陣形
そして本作が評価される大きな理由は次の「陣形」を用いた戦闘要素にあります。
「陣形」は全13種類(3DS版では16種類)あり、各武将ごとに2~4つ所持しています。そして陣形は戦闘において様々な補正や特技を付与し、例えば平地型陣形「魚鱗(ぎょりん)」は最高の攻撃力を持ち、「突撃」コマンドを使うことができます。また平地型陣形「方円(ほうえん)」は最高の防御力と方向による被ダメージ差がないのが特徴としてあり、これら陣形を用いた戦闘こそが本作の醍醐味となっています。
しかしこの戦闘にも問題点があり、それは戦闘時に減少する兵数が(多い時は1万と)余りにも多いこと、現実味に欠けるということです。
前作までの戦闘では、1度の攻撃で2000~3000の兵力を削るのが限界でした。加えて徴兵にも大きなペナルティはなかったため大した問題はなかったのですが、今作では1度の攻撃で1万の兵が減少することがあります。また今作は「募兵」と「徴兵」にコマンドが分かれており、「募兵」では必要な金が多いものの民忠の減少が少なく、反対に「徴兵」では必要な金は少ないものの民忠の減少が大きいという仕様になっています。
そのため命令数に限りのある中で「巡察」コマンドによる民忠を上げることはなかなか出来ず、結果として名声を下げないためにも募兵コマンドを用いる必要があるのですが、戦闘ではその数値の減少がかなり大味なために兵が簡単に溶けてしまい、辟易としてしまいます。
ですが反対に、こちらからの攻撃でも大きなダメージを与えることができるため、結局ゲームとしての大胆さを求めるか、リアリティを求めるかという好みの問題なのかなとも思います。
英雄バトルロード
最後に「英雄バトルロード」ですが、これは「武将を集めてバトルを繰り返し、天下統一を目指す」というゲームモードで、『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズのようなゲーム内容だと考えてもらえれば分かりやすいかと思います。
各ステージごとに獲得可能な有能武将を集めて育成しながら進めていけるので、本編とはまた違った遊び方が出来てとても面白かったと記憶しています。
総評:三國志シリーズにおける一つの完成形
三國志シリーズのオススメを訊かれると必ず候補に挙がるのが『三國志V』と『三國志Ⅸ』ですが、戦闘要素をより強めた本作は、「捕虜」はないもののDSや3DSなどの携帯ゲーム機で遊ぶ三國志作品としては『三國志DS2』に劣らない良作です。
グラフィックや武将、「英雄バトルロード」が追加されたDS、もしくは3DS版でのプレイをおすすめします。
プレイモード | 君主プレイのみ |
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シナリオ数 | 全16(PK,DS版は12/3DS版のみ16) ・黄巾の乱 184年1月 【3DS版のみ】 ・放浪の賢聖 184年5月(PK版) ・黄巾と南漢187年8月 ・黄巾と南漢 187年8月(PK版) ・呂布討伐戦 198年 ・洛陽炎上 189年12月 ・五路侵攻戦 223年 ・曹操の台頭 196年9月 ・信長転生 ・官渡の戦い 200年1月(PK版) ・覇王袁紹(有料) ・河北の嵐 201年10月 ・臥龍出淵 208年11月 ・劉備入蜀 213年5月(PK版) ・三国鼎立 219年7月 ・星落五丈原 234年9月 |
武将数 | 約500人 DS版:約650人(オリジナルから+153人) 3DS版:約800人 |
城数 | 47 |
新要素 | ・戦闘における「陣形」の導入 ・コマンド使用回数に関わる「名声」の導入 ・新モード「英雄バトルロード」の登場 |
主な対応機種(太字おすすめ) | Win/PS/SS/PSP/DS/3DS/ |
備考 | ・再び戦闘に特化した特殊能力への変更 ・「捕虜」制度がなくなる |
リメイク版(上から順におすすめ)
原作
三國志Ⅵ (評価:4)
特徴:武将の「夢」 と初のセミリアルタイム戦闘
本作の特徴は、武将ごとに付けられた「夢」と言われる個性と、行動をあらかじめ指定しておくことで戦闘が進むセミリアルタイム形式と呼ばれる戦闘です。
夢
まず武将一人一人が持つ「夢」ですが、これはその武将における行動の指針を表すもので、自分の好きな分野での命令がされた場合忠誠が上がり、反対に嫌いな分野での命令が下された場合忠誠が下がるというものになっています。
前作までは内政、戦争で用いる「特技」によって武将毎の個性を表現していましたが、今作では、性格と言えるような内面的な肉付けがされているのが特徴です。
セミリアルタイム形式の戦闘
また戦闘は後のシリーズである『三國志Ⅸ』でも見られるような半オート戦闘となっており、3日間の行動をあらかじめ設定することで戦闘が進むようになっています。
とはいっても、『三國志Ⅸ』や『三國志11』のように戦略マップと戦闘マップが一体となった1枚マップ上で戦闘が行われるわけではなく、前作までのような戦闘マップに移ってのものです。
その他
・人徳
各勢力の君主はそれぞれ「人徳」と呼ばれるものを持っており(『三國志Ⅱ』の信用値のようなもの)、この数値が低いと登用や外交で悪影響がある他、全土から計略をかけられてしまう(問題点にて後述)
・年齢によって能力が推移(『三國志11』では顔グラまで変化)
・「投獄(三國志Ⅳの「捕虜」)」が可能
『三國志V』で消滅した「捕虜」が「投獄」となって帰ってきました。
今作では1年以内に処遇を決める必要があり、それが前述した人徳と大きく関わることになります。(問題点にて後述)
・のちのシリーズでも登場するショートシナリオが初登場
ある条件を満たすことをクリア目標とするプレイ時間短めのシナリオで、中盤からダレることなくプレイできます。(筆者はこういったショートモードは苦手です)
問題点:新要素「夢」と「人徳」による弊害
延々と続く配下武将へのご機嫌取り
普通にプレイしていると配下武将の忠誠度が低下していくため、勢力拡大による武将数の増加に伴い、「会見」によって配下武将の不満を下げる作業の頻度が増していきます。本作における君主が「カウンセラー」「セラピスト」と言われるゆえんでもあり、延々と会見を行う必要があります。
人徳が低いことのデメリット
まず一つに「登用」に応じてくれにくくなります。ゲーム開始時はこの人徳が低い為なかなか登用が成功せず、終始人材不足にあえぐことになります。
2つに、他勢力からの計略の集中砲火を受けることになります。
人徳が低いことのデメリットは大きく、必然的に上げざるを得ないため、戦闘で武将を捕まえても「投獄」の仕様上あえて開放することで人徳を上げていくことも視野に入れておく必要があります。
武将を個性付ける要素の減少
『三國志Ⅳ』では内政的な「特技」が、『三國志V』では戦闘に特化した「特技」や「陣形」が追加されましたが、今作では「夢」という個性が登場したことでそれ以外の要素がほとんどなくなってしまいました。
このように三國志シリーズは過去のシリ―ズで作り上げた要素をあまり継承しない傾向にあり、複雑にならず新鮮味がある反面、完全版といえる作品が登場しない要因ともなっています。
総評:新たな試みとしては評価できるが今一歩足らず…
武将の「能力」だけでなく武将の人格にまで焦点を当てた本作の試みは良いと思う反面、その要素が今まであった要素を無くし、更にゲームのテンポを崩す要因にもなっていることから純粋に評価することはできませんでした。
前作『三國志V』の完成度が高かったこともあってか、今作では一風変わったゲーム性に、次回作『三國志Ⅶ』では武将プレイという方向にシフトしていくことになります。
プレイモード | 君主プレイのみ |
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シナリオ数 | 黄巾の乱 184年2月 董卓の野望 189年12月 群雄割拠 194年10月 河北争乱 200年2月 臥龍と鳳雛 207年3月 漢中王劉備 219年7月 星落五丈原 234年9月 董太師誅殺 192年4月(PK版) 入蜀 210年1月(PK版) 昭烈帝崩御 223年5月(PK版) |
武将数 | 520人(正史からの武将が初めて追加) |
新要素 | 武将の個性を表す「夢」 セミリアルタイム戦闘(3日間の行動を予め指定) ショートシナリオの登場 武将の成長(成人から老化まで) |
主な対応機種(太字おすすめ) | Win/PS/PSP/ |
備考 | ・『三國志Ⅳ』でもあった「捕虜」が「投獄」として登場 ・一騎打ちにプレイヤーが初めて介入可能に ・「正史」からの武将が初めて登場 ・過去作にあった「特技」が軒並み排除 ・延々と続く「会見」 |
三國志Ⅶ(評価:5)
特徴:シリーズ初の「武将プレイ」で三國志の時代を堪能
本作『三國志Ⅶ』では、シリーズ初の「武将プレイ」ができるようになりました。そのため武将の一人となって三国志の時代を生きるという、君主プレイの目的である「中国全土を統一する」以外の目的を持ってプレイすることが可能となっているのが特徴です。
とにかく自由なプレイが可能
君主プレイでは「内政」「外交」「戦争」という今までのシリーズと同じような行動ができますが、そのすべてが「中国全土を統一する」という目的のためでした。
一方武将プレイではその義務はなく、鍛錬に励んだり、滅亡しそうな自国の君主を見捨てて相手の勢力へ寝返ったりということができるため、死ななければ何をしても良いという自由さがあります。もちろん自国の君主のために尽くすことも可能です。
次回作『三國志Ⅷ』よりも優れた点がある
次回作に当たる『三國志Ⅷ』は、本作『三國志Ⅶ』のバージョンアップと言われるほど似た作品ですが、改善点のほか問題と思われる部分もあるため、一概に『三國志Ⅷ』の方が良いとは言えないのが実情です。以下『三國志Ⅶ』の方が優れていると思われる点です。
・『三國志Ⅶ』では必中攻撃だった「特技」が『三國志Ⅷ』では習得度により命中率が変化、敵AIには命中率補正があるため不平等であると不評
・『三國志Ⅷ』での追加要素が軒並み調整不足なため、全体的に上手く収まっている今作の方が良い
問題点:どの武将プレイでも同じようなゲーム展開に
シリーズでも新しい『三國志13PK』では、商人としてのプレイや、暗殺業、定住地を持たない勢力など在野武将として多彩なプレイスタイルが可能ですが、本作の在野状態でのプレイには鍛錬と親交を深める以外にはありません。
またイベントも少なく、仕官プレイでも同じようなゲーム展開になるためロールプレイによる脳内補完にも限界があります。
加えて本作では武将プレイを売りにしているためか、他のナンバリングと差別化できるような君主プレイでの面白みがあるわけでもありません。あくまでおまけといった感じです。
総評:シリーズ初の試みとしては問題点の少ない作品
現在ではより武将プレイに幅を持たせた『三國志13PK』の存在や、バージョンアップ版に相当する『三國志Ⅷ』の存在によって影の薄くなりがちな『三國志Ⅶ』ですが、当時としてはかなりの衝撃を持って迎えられた作品だと思います。
現在でこそボリュームやグラフィックの問題からプレイの候補には入りずらいですが、シリーズ初の試みとしては問題点も少なく、PSPで三國志の武将プレイをする際には良いのではないでしょうか。
プレイモード | 君主プレイ/武将プレイ |
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シナリオ | 張角乱を起こし黄旗翩翻す 184年3月(PS2版以降) 豹狼帝都を制し漢室衰亡す 189年12月 飛将中原に舞い天下騒乱す 194年10月 鉄騎渡河し官渡に大戦興る 200年3月 臥竜飛翔し赤壁に長江燃ゆ 207年10月 皇叔西蜀を制し天下三分す 217年2月 丞相託孤を受け自ら出陣す 225年3月 司馬専権し淮南に義臣起つ 257年3月 天子奉戴し魏武の強始まる 197年1月(PS版以降) 群雄競いて荊州に覇を争う 209年2月(PS版以降) —————PK版———————- 先王允と謀り相国を弑す 192年(PK版) 本初中道に死して後継争う 202年(PK版) 錦馬超東進し姦雄と対峙す 211年(PK版) 蜀漢南征を終え祁山を狙う 227年(PK版) 丞相没し姜維五丈原を退く 234年(PK版) |
武将数 | 520人 PS2,PSP版:538人(+18人) |
新要素 | ・武将プレイとそれに関わる要素 |
主な対応機種(太字おすすめ) | Win/PS/PS2/PSP/ |
備考 | ・戦争前の評定における計略が多彩 ・『三國志Ⅳ』のような野戦と籠城戦の2段階戦闘が可能 ・『三國志Ⅷ』よりも安定したゲームバランス ・『三國志Ⅷ』と比べ鍛錬によるステータス上昇の限界点が無い(上限100) |
三國志Ⅷ(評価:4)
特徴:『三國志Ⅶ』をベースに追加要素を加えた改良版
本作は前作『三國志Ⅶ』の要素を多く引き継ぎ、問題点として挙げられていた「ステータスのインフレ」対策としてそれらの上限を設け、「名声」と対になる「悪名」、「義兄弟」「結婚」、『三國志Ⅳ』にもあった「放浪軍」や「戦法」といった新しい要素が加えられた改良版ともいえる作品です。
と言いたい所ですが、実際は後述する戦闘とその要素である「戦法」における問題点や、新要素である「悪名」を巡った理不尽なイベントなど、
不満要素も多くはらんだ作品となっています。
シリーズ随一のシナリオ数
シナリオ数 | シナリオ数 | ||
三國志 | 5本 | 三國志Ⅷ | 51本 |
三國志Ⅱ | 6本 | 三國志Ⅸ | 22本 |
三國志Ⅲ | 6本 | 三國志Ⅹ | 11本 |
三國志Ⅳ | 9本 | 三國志11 | 16本 |
三國志Ⅴ | 16本 | 三國志12 | 17本 |
三國志Ⅵ | 10本 | 三國志13 | 16本 |
三國志Ⅶ | 15本 | 三國志14 | 30本 |
上の表の通り、『三國志Ⅷ』のシナリオは驚異の51本です。これは184年の黄巾の乱から234年の北伐までの50年間をシナリオ化しているためで、加えてシナリオ1つ1つ、また三国鼎立後の大国それぞれに専用のオープニング映像が付いているという力の入れぶりです。
他のナンバリングでは仮想シナリオを含めたうえで20に行かない程度ですが、史実シナリオだけでこれほどのシナリオ数があるのは『三國志Ⅷ』を置いて他にありません。
その分歴史イベントが少ないんですけどね。
他のナンバリングでよくある
といった事態がほぼ起きないのは良い点です。
問題点:追加された要素の多くが調整不足&不公平
悪名
今作で新たに導入された「悪名」は通常は見ることができないマスクデータ(隠しステータス)であり、略奪や斬首といった行為をすると上昇していき、この数値が高いと在野武将が会ってくれなかったり連合を組まれやすくなったりと様々なデメリットがあります。
過去作においても、『三國志V』における暴君ロールプレイ時に「略奪」や「徴兵」を続けていると名声が溜まらず命令可能回数がいつまでも増えないためにいろいろ手が回らず勢力が瓦解してしまうということがありましたが、
「悪名」の問題点はそのメリット/デメリットのバランスの悪さにあります。
特に挙げられるのは街中における「乞食」と「町娘」の小イベントで、
これを受け入れると+50(要求値の10分の1)が、断ると-500が悪名に加えられるというものです。
プレイヤーの所持金によってはより多くの金額を要求されることもあり、悪名を減らしたい時以外ほぼデメリットしかありません。なぜこのような仕様にしたのでしょうか…?
また「町娘」からの依頼もメリットが少なく、断った時のデメリットが多いため不満点として挙げられています。
一回の戦闘が長い&敵AIの「戦法」がインチキ
上の画像は戦闘時のものですが、実際は横に3倍程度伸びています。
そのため移動時間も長く、一回の戦闘に30分程度かかったりと連続でやるには少々辛いものがあります。
またKOEI三國志特有のAIの頭の悪さを補完するためか、「戦法」の成功率が敵AIの方が高く設定されている点もマイナスです。
こちらが肆(最高レベル)の戦法を失敗するのに敵は壱(成功率、威力が低い)をバンバン成功させる様は見ていて謎でしたしストレスでした。
総評:新要素はあれども調整不足の否めない一作
同じく全武将プレイが可能な『三國志13pk』がある現在、本作をやる意味というのはあまり感じられないというのが率直な感想です。
本作をプレイするためには「PS2」もしくは「PSP」が最も手に取りやすいかと思いますが、「Switch」もしくは「PS4」をお持ちの方はゲームバランスもグラフィックも機能面も上と言って差し支えない『三國志13pk』をやることをお勧めします。
本作の「シナリオ数51本」はとても魅力的なんですけどね…
三國志Ⅸ(評価:8)
特徴:シリーズ初の1枚マップを採用したリアル重視な作品
本作はシリーズで初となる「戦闘マップ」と「戦略マップ」が一体となった初めての作品です。
これまでのシリーズでは1ターン(三國志Ⅳなら1~2ターン)ほどで敵の城に侵攻することが可能でしたが、本作では部隊の移動も1枚マップで表現されるようになったため、スピード重視の陣形でも到着まで数ターンかかるようになりました。
また「衝車」や「投石」といった従来においても足が遅く設定されていた兵器はもちろん、これまで戦闘マップでしか描かれなかった陣形による違いが1枚マップ上で描かれるようになったことで、よりリアリティが増したといえるでしょう。(逆にゲームのテンポが悪くなったという批判もありますが…)
問題点:出来が良いだけに気になる要素
戦略ゲームなのに指示できない
私が本作の評価を『三國志Ⅴ』より低くした理由はここにあります。
本作は『三國志Ⅵ』同様、半リアルタイム戦闘であり
「戦略フェイズ」中に部隊へ指示→「戦闘フェイズ」はオートで移動・戦闘
という仕様になっているのですが、これは言い換えると
「戦闘が起きても操作できない」
という意味でもあります。
この要素は最新作である『三國志14』にも似た形で継承されているのですが、私にとってはこれが本当に合いませんでした。
武将が持つ「兵法」や三國志の目玉でもある「一騎打ち」も例外ではなく、意図的に起こすことが出来ないため「戦闘>>>内政」派にとってはもどかしく感じる仕様ではないかと思います。
異民族の物量チート
本作に登場する異民族はプレイアブル化されておらず(プレイ不可)、勢力としての大きさを1つの城で表現しているため、上のように30万の兵がひしめく大勢力となっています。
ゲーム開始時に1つの城に割り振られる兵数は平均3万~5万程度と考えればその多さが分かると思いますが、これではあまりにも攻略が大変です。
一応ゲームの穴を突くメタ的なプレイで攻略が可能ですが、その割に得られる対価も少ないため、大人しく献金して友好度を保つ方が良いというなんとも面倒な設定となっています。
内政が数字のみ
1枚マップになったにもかかわらず、今作の内政は過去作のように数字を上げるだけのもとなっています。本作の4年前に発売された『信長の野望 烈風伝』(上の画像)では1枚マップかつ箱庭内政(ただし戦闘は戦闘マップ上で行われる)というシステムだったのですが、本作『三國志Ⅸ』では惜しくも採用されませんでした。
➀「戦闘マップ」と「戦略マップ」が1枚で表現され、②箱庭内政が出来るのは本作から2作後になる『三國志11』が最初で最後となります。
総評:ゲームバランスの良さから現在でも評価される良作
『三國志11』と同じく『三國志14』のベースとなった作品だけに、本作の出来はシリーズファンからも高く評価されています。
ただし、内政要素を捨てているにもかかわらず、戦闘にプレイヤーが介入できないという点は戦闘派の私としてはマイナス点でした。
良くも悪くも「戦略レベルのゲーム」という感じでしょうか。
KOEI三國志シリーズとしては上位3本に入るほどのバランスの良さですので、レトロ寄りかつ高評価のナンバリングをお求めの方はプレイされてみても良いかと思います。
三國志Ⅹ(評価:5)
特徴:「全武将プレイ」を更に拡張した一作
本作は『三國志Ⅸ』の君主プレイから打って変わって、『三國志Ⅶ』『三國志Ⅷ』の系譜である全武将プレイに焦点を当てたものとなっています。
他に似た作品として『太閤立志伝』シリーズが挙げられますが、本作はその三國志版と捉えて頂けると分かりやすいかと思います。
舌戦の導入
本作が後のシリーズに与えた中で最も大きい功績はこの「舌戦」だと個人的には考えています。
厳密には『三國志Ⅹ』の舌戦の仕様は『三國志11』と『三國志13』で採用されているものとは異なる「ビンゴゲーム」タイプのものなのですが、
武官による武力の一騎打ちだけでなく、文官による頭脳の「一騎打ち」という要素はとても良いシステムだと思いました。また今までのシリーズでは
在野武将の捜索→発見→登用失敗→次のターン
というように在野武将の発掘に成功した際に登用できるかどうかは運だったのですが、今作からは
在野武将の捜索→発見→登用失敗→「舌戦」→勝利で登用→次のターン
というように武将の能力やプレイヤーの手腕によってコマンドの成否をコントロールできるようになりました。
それになんといっても文官の活躍の場が増えたことが嬉しいですね。
武将プレイ時の自由度がより増加
『三國志Ⅶ』から始まり『三國志Ⅷ』で拡張された「武将プレイモード」ですが、今作では更に多彩なロールプレイができるようになりました。
「出世のために任務をこなし続け」たり、「放浪軍を結成して所属したい勢力に加勢しスカウトを受け」たりなど、従来のシリーズよりも幅広いプレイが可能です。
問題点:歴史イベントによる勢力図の強制変化
こちらは同じく歴史イベントで配置換えの起こる『三國志13』からの画像ですが、本作『三國志Ⅹ』でもこのような歴史イベントによる強制的な勢力図の変化が起こります。
この仕様の問題点は、戦略ゲームとしてプレイしたい方にとってその過程や結果を無に帰させるような仕様であるうえに、史実通りに進めたい方にとってもイベントのための条件が難しく、意図的に操作しない限り達成出来ない場合が多いということです。
なお史実モードにおける歴史イベントを無効にするためにはPK(パワーアップキット)が必要となるのですが、本作『三國志Ⅹ』ではWindows版のみPK版が販売されています。
そのため純粋なシミュレーションゲームとしてプレイしたい方にとってはお勧めできません。
お粗末すぎるAIとバランスブレイカー「軍師&兵器」
AIについて
KOEI三國志シリーズではお馴染みとなるお粗末なAIですが、この問題は君主として部隊全てを指揮できる他シリーズよりも自身しか操作できない場合が多い「武将プレイモード」で顕著に表れます。
こういった問題は全武将プレイにおける最新作『三國志13』でも起きていた問題であり、また信長の野望シリーズの『戦国立志伝』でも同じような批判がされています。(これら二つは味方AIに限って酷いという話ではあるのですが…)
バランスブレイカー「軍師&兵器」
詳細は割愛しますが、本作の戦闘システムはFFシリーズの代名詞であるアクティムタイムバトルのように行動力が溜まっていき、オウガシリーズのように敵味方のターン関係なく順番が回ってくるウェイトターンシステムの混合版のようになっているのですが、
本作における「軍師」技能と兵器を組み合わせることでゲームバランスを崩壊させることができてしまいます。
従来のシリーズでも『三國志Ⅳ』の「落雷」や『三國志Ⅴ』の「幻術」といったゲームバランスを崩壊させる天変地異な技がいくつかありましたが、今作の軍師技能と兵器の組み合わせはそれに相当するものとなっています。バランス調整はしなかったのでしょうか…?
延々と続く確認動作
これは最新作『三國志14』でも同じく言えることなのですが、とにかく必要のないボタン/クリック動作が多過ぎます。
詳細は『三國志14』の問題点部分で述べることにしますが、マウス操作が前提となっているシリーズは無駄な動作が多くなりやすい傾向にあるのか、簡略可能な部分まで反応しなければなりません。
シミュレーションゲームは同じ動作の繰り返しでもありますので、そういった部分のストレス要素はなるべく解消しておくべきなのですが、本作では改善されなかったようです。
総評:「舌戦」を生んだ偉大な作品なれど一歩足らず
戦闘における仕組みや舌戦など、磨けば光る原石ではあったものの調整不足からか今一歩足らない出来という印象を持ちました。
またKOEI作品をやる上で前提となるPK版も、家庭用ゲーム機ではプレイすることができないのはマイナスです。
三國志11(評価:9)
特徴:全ての要素を兼ね備えた戦略SLG
本作はシリーズ初3DCGかつ水墨画調に描かれた1枚マップ型の三國志です。
戦闘はシリーズ最後となるマス目調の古き良きターン制(これ以降は戦闘マップに移るかリアルタイム制となったため)となっており、「一騎打ち」から「舌戦」、「戦法」や「捕虜」、そして箱庭内政とこれまでの集大成といえるような一作になっています。
水墨画調に描かれた1枚マップ
後にも先にも今作以外にこのような水墨画風のデザインは無いのですが、単発で終わるには惜しいほど三國志の世界観とマッチしています。
また戦争と内政が1つのマップで行われるためマップ自体の大きさもかなりのものとなっており、このマス目の概念が『三國志14』におけるマス取りゲームのベースにもなっています。
箱庭内政
信長の野望シリーズでは度々採用されてきた「箱庭内政」が今作で初めて導入され、自身のプレイングに沿った開発が可能になりました。
戦闘派の私にとっては面倒な仕様ですが、内政好きにとっては今作の内政要素はかなり高評価なのではないかと思います。
PK版から追加された施設の「合併」要素を活かすことで、画像右上のようなキラキラした生産量の多い施設を作ることが可能です。
個性
本作は1部隊最大3人(大将・副将・軍師)までの武将を付けることができ、槍/戟/弓/軍馬/兵器といった兵装を生産・装備して戦争を行うのですが、
今作では更なる個性化のため、武将一人につき1つの特殊能力(特技)を持っています。
(※モブキャラは持ってないことがあります)
特技名 | 所持者 | 効果 |
神算 | 諸葛亮 | 自分より知力の低い部隊への計略が必ず成功し、必ずクリティカル。また自分より知力の低い部隊からの計略を必ず見破る。 |
火神 | 周瑜 | 低知力部隊への火計が必ず成功。火の被害無効。敵への火のダメージ二倍 |
飛将 | 呂布 | 陸上でZOC無視。武力の低い敵部隊への戦法成功時クリティカル |
神将 | 関羽 | 自分より武力の低い敵部隊への通常攻撃と全戦法成功時クリティカル |
眼力 | 伊籍、顧雍、荀彧など | 未発見の在野武将を必ず発見 |
これらの特技はほんの1例ですが、その武将のイメージに沿った能力が付けられることが多いです。
またモブキャラでも特技持ちであったり特技を開発して武将に付与することが出来るため、すべての武将に活躍の機会があるという点はとても評価できますね。
一騎打ち
本作の「一騎打ち」の仕様は、全てのKOEI三國志シリーズの中で最も優れていると個人的には思います。
他のシリーズではプレイヤーの意思で一騎打ちを申し出できなかったり、介入できなかったりといった運ゲー要素がありました。しかし本作では
➀任意のタイミングで一騎打ちの申し出が可能
➁一騎打ち中の肝心な部分(「作戦」や「必殺技」を使うタイミング)をプレイヤーによって操作可能
というような感じになっています。勿論張飛や呂布のような挑発に乗りやすい性格の持ち主は一騎打ちを申し出されるとプレイヤーの選択無しに応じてしまうのですが、戦闘を運ではなく自力でコントロールしたいプレイヤーにとってはこれ以上ない仕様だと思います。
また先述の「作戦」にはそれぞれ得意不得意があり、相手の能力や性格、相手と自分の能力差から相性の良い作戦を選ぶことで戦闘を有利に運ぶことが可能です。
プレイヤーが介入する余地があり、プレイヤーの手腕次第で武力差をひっくり返すことが出来る奥深さが今作の一騎打ちにはあります。
この動画では関羽、張飛といった豪傑相手には防御をし、最も武力の低い劉備を狙い撃ちすることで攻略していますね。
舌戦
『三國志Ⅹ』で初めて登場した文官による一騎打ち、「舌戦」が今作でも登場しました。
『三國志13』にも舌戦はありますが、正直今作の方が数倍は奥深く、面白いです。なぜそう考えるのかについては『三國志13』の問題点部分で触れたいと思いますので今回は省略しますが、とても良い要素なので最新作では是非採用してほしいですね(なぜか三國志14ではオミットされてしまいました)。
捕虜
『三國志Ⅳ』以来の捕虜システムです。今作から勢力を滅ぼした際に敵君主も捕縛することが可能になりました。
これまでのように敵君主が仲間になってくれるまでリセマラをする必要がなくなったわけですね。従来の作品群の中で『三國志Ⅳ』以外は「捕虜」としてキープすることさえ出来なかったのですが…
「敵を捕縛して登用する」
これができる三國志に駄作はありません。
問題点:敵城を制圧すると町が爆発する
上二つの画像をよく見てみると、右上と左上にあった建設物が無くなっています。
このように、本作では城を制圧すると、AIやプレイヤーが丹精込めて作り上げた町が一定数破壊されるという鬼畜仕様になっています。
本作に登場する城の数は42ですが、全城を制覇しなければクリアとはみなされません。
(創造の惣無事令のような途中クリアは無い)
戦略SLGの運命として後半の消化試合は避けられないものですが、町を焼くような仕様によって再び内政をし直す必要が出てくるのです。
そしてそういった際、AIによる自動化が役に立つものですが、本作のAIはやはり出来が良くないため、パワーアップキット(PK)版で追加された「合併」をうまく使いこなせていなません。
箱庭内政なだけにしっかりと内政をしようとする几帳面なプレイヤーほど苦しむのが、本作における最大の問題点なのです。(そもそも満足に自動化できないAIが悪いといえば悪いんですけども)
総評:あらゆる要素が高水準なだけに…
私は現在でもたまに『三國志11』をSteamでプレイしていますが、それほど思い入れも出来も良い作品です。それだけにMOD(ユーザーによるデータの改変、改造)を歓迎するParadox作品や他のインディーズを羨ましく思ってしまいます。
とても完成度は高いですがそれだけに不満点が惜しい、そんな一作です。
それが解消されていれば満点でした。
三國志12(評価:5)
特徴:リアルタイム制バトルが初めて導入、PK版の「内政」は高評価
本作は「戦略マップ」と「戦闘マップ」の2つに分けられた昔ながらのシステムで、『三國志13』『三國志14』で主流となった「リアルタイム制バトル」が初めて導入された一作となっています。
無印版では新規を取り込む一環として様々な要素が簡略された結果、シリーズファンにとっては不満の多い作品となっていましたが、
PK版では「都市技術」の導入や「秘策」の仕様変更によって、ある程度評価を回復させることに成功しました。
都市技術
「都市技術」は都市ごとに獲得できる固有の技術で、都市の施設レベルを一定まで上げることで獲得できます。
例えば、成都では「連弩研究」に加えて兵装の製造量を増加させる「量産技術」があるなど、都市によっては特別な都市技術があります。その結果都市ごとの個性化がされたことで内政における戦略性や奥深さが増しました。
秘策
無印版の「秘策」は武将を用いて研究させる必要がありましたが、パワーアップキット版ではそれを廃し、軍師や君主だけが持つ固有の能力となりました。
この変更によって弱小勢力であっても武将の能力次第で大国相手にある程度立ち回ることが可能となり、戦略の幅を広げることに成功しました。
問題点:「視界」を潰し、ファンタジー化させる「陣」の存在
本作における「視界」の要素は、迂回して敵の城に奇襲をかけたりといった攻略の幅を広げる上で大きな役割を果たしていました。
しかしPS3版、Wii-U版で追加された「兵法陣」と「強化陣」がPK版に輸入されたことでそれらの戦略性が失われ、正面からぶつかるだけの総力戦と化してしまいました。
(なお「三國志13」ではこの事態が更に悪化してしまうことになります。)
また『「兵法陣」を破壊しなければ城門が強化されたまま』という非現実的な要素も、ある程度のリアリティを求めるユーザーからは不評でした。
総評:「内政」で評価を得るも、今度は「戦闘」がイマイチに
無印版では大変不評を受けた本作ですが、PK版では無事評価を上げることに成功しました。
内政好きな方にとってはもう少し評価が上がるのでしょうが、戦闘好きの方にとっては向かない一作かと思います。
今作は珍しくWindows版で体験版が出ていますので、興味がある方はそちらを触ってみてから購入を検討されてみてはいかがでしょうか。(公式ページ)
今となってはかなりマイナーなものが多いですが、対応プラットフォームは以下の通りです。
【Win/PS3/vita/Wii U】
三國志13(評価:7)
特徴:「全武将プレイ」最新作、今回もPK版で大幅変化
今作のマップは「戦略マップ」と「戦闘マップ」が別々となっているものの、どちらもリアルタイム制を採用した新しい形のシステムとなっています。
『三國志11pk』でも見られた大幅調整によって、本作『三國志13pk』でも様々な変更がなされました。
無印版では頭が悪すぎると批判を受けた味方君主のAI改善や、武将プレイ(ロールプレイ)には欠かせない様々な職業や能力を表す「威名」、
在野プレイとして私兵や同志を率いて中華全土に自身の名前を知らしめることを目標とする「侠客」や金の力で天下をコントロールする「商人」といった生き方が選択できるようになっており、過去の「全武将プレイ」作品よりも幅広い遊び方が出来るのが特徴です。
問題点:小さな戦から始まる総力戦
本作が無印版の頃から抱えていた問題として、1つの城を巡った戦闘が結果的にすべての戦力がぶつかり合う総力戦と化してしまうということがありました。
なぜ本作でこの問題点が初めて起きたのかというと、
➀過去作では「城に攻める/攻められる」という1つの戦闘マップで片付けられていた二国間の争いが、リアルタイム制になったことで決着がつかなくなり、延々と殴り合う泥沼と化した
➁城から城への移動が過去の一枚マップ採用作品よりも容易になったことが、本作の戦闘システムの相性と悪かった
という二つの要因が考えられます。
また本作の兵士は城に紐づけされているため輸送が出来ません。そのため後方から出兵するという形で前線に兵士を送らざるをえないのですが、負傷兵>死者数になる割合が多いため城ごとの兵の回復速度が早く、それによって援軍として送られる数もキリがないため「ゾンビ兵」と言われ揶揄されているのです。
在野プレイ時の作り込みが甘い
パワーアップキット版で遊び方が追加された「在野プレイ」モードですが、「侠客」や「賊」はモブ敵や一般市民を相手にするので同じ展開になりやすく、
「暗殺者」では任務状が一切なくなるため、PK版で追加された「絆」や「同志」といった要素が使えなくなってしまいます。またプレイの幅としてもひたすら暗殺をするだけなので(それが仕事ではありますが)幅がありません。
他にも細かい突っ込みどころが多々ありますが、キリが無いため省略します。
「一騎打ち」の運ゲー感
PK版では予め全てのコマンドを打ち込むという形に一新された「一騎打ち」の仕様ですが、テンポは改善されたものの相手の手が読みづらくなったことでプレイヤーの介入出来る余地が減ってしまいました。
「舌戦」は『三國志11』に寄せたものに変更されました。
どうせなら「一騎打ち」も『三国志11』に寄せた形にして欲しかったところです…
総評:「全武将プレイ」作品としては一番の出来だが…
シリーズ中の「全武将プレイ」作品の中では一番の出来ではありますが、所々詰めの甘い部分が見られます。
とはいえ、現状これ以上の「全武将プレイ」作品はありませんので、値段と上記の問題点が容認できるなら購入を検討されても良いかと思います。
三國志14(評価:8)
特徴:良作『三國志Ⅸ』、『三國志11』を踏襲した壮大な色塗り
本作は過去の良作と呼ばれる作品の要素を踏襲したことが正式に発表された初めての作品で、『三國志Ⅸ』のセミリアルタイム戦闘、『三國志11』のマス目調の1枚マップが採用されているのが特徴です。
『三國志Ⅸ』同様、本作は「戦略ターン」と「戦闘ターン」に分かれており、戦略ターンを終了すると部隊があらかじめ指示した地点まで自動で移動します。その間プレイヤーが操作できないのは『三國志Ⅸ』と同じですね。
また本作のコンセプトは簡単に言うと「色塗り」で、これが領土や兵站の役割を担っています。そのため上の動画で言うところの「緑色」のマス目が「青色」のマス目で分断されると士気や能力が下がったり混乱したりする仕様になっています。
この仕様によって中堅以下の武将群でも関羽、張飛、呂布といった猛将相手に善戦することが可能です。独特の戦闘システムに最初は慣れないかもしれませんが、作戦が上手くいったときは自分の上達を実感できる、そんな骨太なシステムです。
更に困難になった北伐
『三國志11』(左の画像)では山脈はあれども平地で繋がっていましたが、『三國志14』では進みづらく1部隊しか通れないような地形となり、演義で諸葛亮が幾度となく失敗した時のような北伐の難しさが視覚的・難易度的に表現されるようになりました。
侵攻する側にとっては最悪の地形ですが、防衛側にとってはまさに天然の要塞です。
捕虜
今作も敵将を捕虜にして投獄することが可能です。
個人的には絶対に欲しい要素だったので嬉しい限りです。(1点加点です)
問題点:「今時の」ゲームではない数々の不満点
PKでも自動化されない操作
無印版で私が感じた退屈な単純作業が以下3つになります。
➀金策として最も利用することになるであろう「探索」を行うまでに人事→探索→ソート→一括→決定→決定と何度も何度もクリックすることになる。
②戦法を武将に授与することで主義Lv(内容は割愛)を上げることが出来るのですが、これらを一括ではなく1個ずつ、1人ずつにしか授与できないため恐ろしく面倒。
➂君主が在中している拠点は外交や褒美、計略にお金を大量に必要とするため、金の工面に苦労する。対策としては他の城から輸送でお金を回すか、君主を異動させることで君主を回すかだが、この作業自体必要かどうか疑問。
このうちPK版で改善されたのは➀の「探索」で、「自動探索」というコマンドが追加されました。
しかしこのコマンドは武将の選択作業が自動化されるだけであり、「探索」自体を自動化するものではなかったため、手間は相変わらず減りませんでした。
シミュレーションゲームは勢力拡大とともにその作業数も増大していくものですが、その手間を以下に減らせるのかもゲームとして重要です。
舌戦の廃止
意味が分かりません。
『三國志12』でも舌戦はオミットされていましたが、まさか今作でも登場しないとは思いませんでした。
そこは『三國志11』の舌戦をベースにして出してくれよと、、そう思わざるを得ません。
内政が簡素
今作は「マス目」の取り合いがコンセプトであるため、『三國志11』のような箱庭内政はありません。
その代わりに1000人を超える武将を活かすため、「府」(緑の〇部分)と呼ばれる場所に武将を配置することで内政が行われます。
元々『三國志Ⅸ』『三國志11』は戦闘寄りのゲームだっただけに、今作の内政もかなり簡素なものとなっていますので、内政好きの方は注意してください。
過去最低の販売手法
詳細は総評から下の余談にて。
総評:『三國志Ⅸ』『三國志11』に続く良作
シリーズの中でも良作と名高い上記2作の要素を取り入れただけに、
「久々に硬派な三國志が登場したな」
という印象を受けました。
また従来までの散々な無印版に比べ、今作の無印版は十分「遊べる」レベルの出来だったためPK版にも期待がかかったのですが、結果として逆に不満の残る内容・価格になってしまいました(これも以下の余談にて記述)。
「良いモノ」を作る能力はあるのに、それを押し潰すナニカを改めて感じさせる、そんな惜しい一作です。
余談:『パワーアップキット』『シーズンパス』の売り方について
本作『三國志14』のSteam版(PC版)レビューを見てみると、
『シーズンパス』=「賛否両論」
『シーズンパス2』=「不評」
『パワーアップキット』=「非常に不評」となっています。
このような惨事になった経緯を説明すると、三國志14のプロデューサーである越後谷プロデューサーは以前のインタビューで
今まで『パワーアップキット』でできたアレンジレベルのことはDLCという形で配信して、『パワーアップキット』を出すときはこれまでと違い、まったく遊び方が変わるようなエキスパンション的な内容にしていきたいですね。(出典)
と語っていたのですが、蓋を開けてみると
従来までの『パワーアップキット』
⇒「パワーアップキット」+「シーズンパス」+「シーズンパス2」
というように単に分割され、それぞれの内容が薄くなっていたのです。
加えて価格設定も問題でした。
もともと『パワーアップキット』は6380円で販売されていたのですが、
本作では『パワーアップキット』6380円+『シーズンパス』4950円 +『シーズンパス2』 4950円 = 16280円と遥かに割高となっています。
Steamにおける地域別価格差
上の表はSteamで販売されている『三國志14』の地域(国)別価格差ですが、2番目に高いユーロ価格でさえ30%程度の差がある(日本は30%割高である)ことがお分かりかと思います。
KOEIは海外向けには30~60%程度安く販売し、国内向けには異常な価格設定を行っているのです。(これはバンナムやコナミ、セガ等も行っています。詳しくは「おま国-おま国まとめ」を参照ください)
『三國志14 with PK』を購入される方にとってはあまり関係の無い話ではありますが、『三國志14(無印)』を購入した私を含め、「PK」や「シーズンパス1・2」を購入した際には25000円を超える出費となります。
かねてから「コーエーシミュレーションゲームの無印版は有料β」と揶揄されている中で、『三國志14』を購入した熱心なファン(もとい信者)から更に搾取してやろうというKOEIの意図が透けて見えるようです。
このように根強いファンからいかに搾り取ってやろうかという販売手法をとっているため、Steam版は炎上しているのです。
こちらは無印版の設定画面ですが、これでもかとロックがかかっていますね。なぜ1万円も払って金の匂いがプンプンする画面を毎度見なければいけないのでしょうか?
総括:結局のところ一番おすすめは?
君主プレイ:『三國志11 with パワーアップキット』
『三國志Ⅴ(三國志DS3/三國志3DS)』と悩みましたが、全ての要素が詰まっている11に軍配が上がるかと思います。
「マス目調の1枚マップ」
「プレイヤーの技量によって左右される一騎打ち/舌戦」
「陣形、特技、兵器」
「箱庭内政」
「(君主も)捕虜にできる」
これらをすべて兼ね備えた作品は『三國志11』以外にありません。
とはいえ『三國志V』もゲーム性が異なるだけでとても面白い作品ですので興味を持った方はプレイされてみるといいかと思います。
三國志14も悪くはないのですが、11と比べるとグラフィックと占領&兵站システム以外劣っているかなと。。(あと売り方が汚いから勧めたくないです)
全武将プレイ:『三國志13 with パワーアップキット』
おすすめとはしましたが、これ以外にお勧めできる「全武将プレイ作品」がないのが事実ですね。
武将プレイは「ロールプレイ」をしてこそ楽しめるものですので、グラフィックやキャラクターのビジュアル面、イベント数や職業の自由度がある『三國志13』がシリーズの中で最もお勧めできる全武将プレイ作品だと思います。
個人的な順位としては
『三國志11pk』 ≧ 『三國志Vpk(三國志ds3/三國志3ds)』 > 『三國志14(pk)』> 『三國志Ⅳpk』 >> 『三國志13pk』 ≧ 『三國志Ⅸpk』 > 以下略
となります。参考にしていただければ幸いです。